【ホワイトニングの疑問】市販の歯磨き粉で歯は白くなるの？

2020.04.30

歯科

「ホワイトニングに行かずに、歯を白くしたい」
「ホワイトニング効果をうたう歯磨き粉って本当に効果があるの？」
市販で販売されている歯磨き粉で、芸能人のように真っ白な歯になるのでしょうか。

結論から言いますと、歯磨き粉にはホワイトニング効果はありません。歯を白くするための過酸化水素という成分が配合されていないからです。しかし、市販の歯磨き粉には、着色や汚れを浮かせて取ったり、付きにくくする効果はあります。

ここでは、ホワイトニング歯磨き粉では、なかなか白くならない理由と、歯科医師によるホワイトニングとの違いをご紹介いたします。

歯磨き粉では真っ白な歯にはならない

歯科医院でおこなうホワイトニングには、過酸化水素とよばれる漂白成分が含まれています。その成分によって、歯を内側から白く変えていきます。

過酸化水素の濃度がある程度高いと、歯がしみたり、痛みを感じたり、歯茎に付着してしまい、歯茎も漂白される可能性があるのです。

そのために、ホワイトニングを安全におこなうために、歯科衛生士によっておこなわれます。それが歯磨き粉には過酸化水素が配合されず、ホワイトニング効果がない理由なんですね。

しかし、ホワイトニング効果をうたう歯磨き粉も販売されています。それらと、歯科医院によるホワイトニングではどう違うのでしょうか。

ホワイトニング効果をうたう歯磨き粉で入念に歯磨きをしていても、なかなか理想の白さに近づけないことはありませんか。「なかなか白くならない・・・」とお悩みの声も少なくありません。
実は、歯科医院と市販の歯磨き粉では、使われている薬剤の種類が違います。

歯科医師がホワイトニング治療で用いる薬剤には、「過酸化水素」という薬剤が配合されていて、この薬剤によって歯の表面の汚れや色素を分解して、白くします。さらに、過酸化水素はエナメル質の構造を変えることで、歯を白く見せることができるのです。

しかし、日本では市販の歯磨き粉に「高濃度の過酸化水素」を配合することは法律で禁止されています。したがって、市販の歯磨き粉では、歯科医院と同レベルのホワイトニング効果を期待できないのです。

では、市販のホワイトニング歯磨き粉には、ホワイトニング効果がないのでしょうか？

上記のとおり、歯科医院と同じホワイトニング効果が期待できませんが、歯のケアとして違った効果が期待できる成分が配合されています。ここでは、代表的な成分をご紹介します。

汚れや着色を落とす成分として、「ポリリン酸ナトリウム」があります。これは、歯の表面に付いた汚れや着色を落としてくれます。

汚れの付着を防止するなら、「ハイドロキシアパタイト」が配合された歯磨き粉がいいでしょう。虫歯予防にも効果があると言われています。

日々の生活のなかで、着色を付きにくくするには、どうしたらいいか？をご紹介します。

歯磨き粉以外に、自分でできる着色付きにくくするポイントを３つご紹介します。

着色しやすい食べ物や飲み物は、意外と多くあります。どんな食べ物や飲み物なのか？すこし知っておくだけで、違いは出てくると思います。特に身近なものとして、

などがあります。たまに摂取する頻度をおさえるだけで、着色の量も減ると思います。

コーヒーや紅茶を飲む時、歯の表面が潤っているだけで、着色しにくくなります。食前や食後に、口中をうがいをして付きにくくします。

着色しにくい歯磨き粉を使っても、歯磨き自体がおそろかですと、意味がありません。歯の表面が歯垢や食べカスで汚れていると、着色しやすいので、正しく歯磨きすることによって汚れを落とす必要があります。

いかがだったでしょうか？最近は、たくさんのホワイトニング効果をうたった歯磨き粉が販売されています。やはりさまざまな効果も異なりますし、個人差もあります。

自分でホワイトニングを続けていて、どうしても着色が変わらない、落ちない場合は、近くのホワイトニング治療をおこなっている歯科医院を訪れることをおすすめします。

専用の薬剤と機械で着色や汚れを落とし、歯を内側から白くするようホワイトニング治療もやってくれますよ。